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「二楽亭へようこそ!」その65 第7話 「決戦前夜」第二章 ネゴシエイション その3 [小説]

「ニューヨークのブルックリン海軍工廠(こうしょう)で爆発事故です。
まだ詳しいことはわかりませんが、
DIA(アメリカ国防情報局)からの情報では、
ブロンクス、ブロードウェイ、ローワーイーストサイド、
イースト川にかかるウィリアムズバーク橋などで
重大な被害が出ている模様です」
私の執務室でみんなでお茶してるところに、
Qちゃん先輩が飛び込んできてた。
それってもしかして薫子と萌が関係してるの?
「検非違使別当一行の安否は不明です…」
「萌…」
いっしょにお茶していた瑞葉が心配そうにしている。
「3人の巫女(シャーマン)たちが一緒なので
まず心配はないと思うのですが…」
執務室では状況は掴み辛いので、
司令室に移動しながら音音が言う。
巫女たちは、
私と音音と同じように、あやかしと契約しているのを考えると、
物理的な攻撃にはかなり強いハズだけど…。
「やはりAOCの暴走でしょうか?」
という音音の問いに、
「あの方たちなら、もう少し霊的な方法だと思います」
と静葉ねえさまが答える。
相手がオーソドクス教会とはいえ、
ニューヨークでこんな大規模な爆発なんて信じられない。
でも今はそんなこと考えてる場合じゃない!
「ねえさまっ! 私、ニューヨークに行かなきゃ!」
「結繪ちゃん、落ち着いて」
「結繪、あなたが行っても出来ることはありませんよ」
音音や葛葉ねえさまが口々に叫ぶ。
どうしてそんなに落ち着いていられるの?
「でも、萌も薫子も行方不明だってっ――」
バシッ――。
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「痛っ…」
「落ち着きなさい。あなたはこの弾正府のトップなんですよ」
そう言って私と葛葉ねえさまの間に立ったのは、
三峯家の長女一子ねえだった。
「普通の人なら、見える範囲のしあわせだけでいい。だけど結繪ちゃん、
あなたは弾正尹。この日本すべてのことを考えなければなりません。
そのあなたがその有様では、兵達は戦えないわっ!」
――そう…確かに一子ねえの言う通り……だけど…だけど…。

その4につづく。
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