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「二楽亭へようこそ!」その61 第7話 「決戦前夜」第一章 飛鳥中納言 その5 [小説]

そこから見える風景は、
ふたつの池の周りに曼珠沙華が咲く純日本庭園だった。
勧められて上座の席に着席すると、
化野が廊下での話の続きをしゃべり始める。
「弾正府では、アニミズムに近い宗教観を持つ、少数民族との交流があります。
アボリジニ、クルド、カレン、ダヤク、チェチェン、
ヤクート、ケルト、イヌイット、そしてネイティブアメリカン--」
「――そうか、ネイティブアメリカン…。
彼らのシャーマンに護衛してもらうというわけか」
「はい。ご明察です。わたくしどもと親交のある部族から、
力のある護衛を出していただく方向で調整しております」
「依頼していただけると?」
「おまかせくださいませ」
そうと決まれば話は早い。
「ニューヨークでは、ワカン・サパ(バッファローの巫女)、ナドワ(毒蛇)、
タオヤテドゥタ(小さいカラス)の3人と
その契約するあやかしたちが薫子をまもりますわ」
と、言うのは、尻尾が4本の巫女。
ということは安倍静葉さまか。
しかし、あの尻尾ふさふさとしていて触ったら気持ちが良いだろうなぁ――
とまじまじと見つめる私に、
「そんなに見つめては恥ずかしいですわ」
と言いながら頬を赤らめる。
その隣においでになる葛葉さまも、
5本の尾っぽがふぁさふぁさと揺れていてかわいい。
瑞葉といい、おふたかたといい、
どうやら弾正府は私にとって萌スポットのようだ。
検非違使庁と弾正府間に密かにホットラインを引くこと、
組織の一部を秘密裏に統合することなどをスムーズに行うために、
事務方TOPによる作業部会の設置などが合意に達した。
NYでの護衛の手配も問題なさそうだし、これでひとまず安心といったところか。
「では、私はこれで…」
と席を立とうとすると、葛葉様が、高らかに宣言した。
「じゃあ、初顔合わせも無事に済んだことを言祝(ことほ)いで、大宴会をはじめるのです~!」
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それを聞いた宮本会長が愕然(がくぜん)とした表情で立ち上がった。
「ちょっと待ってくだ…」
と言いかけた途中で、
突然現れた狐耳のメイドさんと黒服たちに猿ぐつわと目隠しをされた上、
荒縄でぐるぐる巻きにされて、何処かへと連れ去られた。
「これで心おきなく宴会できますわ!」

その6につづく
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