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「二楽亭へようこそ!」その59 第7話 「決戦前夜」第一章 飛鳥中納言 その3 [小説]

スクリーンに投影されている文字を読んだらしい。
「?」
何事かと思って瑞葉に席を勧めると、
滔々(とうとう)と話し始めた。
「”星見”が消失しているので、誰も星について語らない。
だけど2010年に縞のカタチを変えた木星と土星が合の位置にある今は、
第2契約者たちの大きな都市で災厄がある可能性が高い…」
「それがニューヨークだと?」
「そう、三台星の中台付近に客星が現れたことをあわせて考え、
さらに薫子が行くなら間違いなくそこ」
「私が原因………??」
ふたたび床に手と膝をつく私。
「違う…日本の浮沈に関わる人物、結繪とか音音とかでもそう…」
ああよかった、災いを呼ぶ女になってしまったかと思った…。
「でも、私が行かないと纏(まと)まらない話だし…」
「葛葉ねえさまとかが一緒じゃないと危険…。
でも、私もねえさまたちも結界があるので日本からは出られない…」
mizuha.jpg
悩んでいる瑞葉もかわいい。
だけど、かわいいと言ってばかりもいられない。
なぜなら、瑞葉のこういう話はかなりの確度で現実になる。
瑞葉の眉間の皺の深さは、事態の深刻さを物語っているようだ。
「その災厄は、人ならざるモノが関わっていると…?」
「そう――」
こうなると、検非違使庁としては打つ手が殆どない。
「会長、結繪さん――いえ、弾正尹もお会いしたいと申しておりましたし、
この辺で一度尋ねてみてはどうでしょう?」
そう萌に言われるまでもなく、その選択肢は考慮してみた。
幽冥世(かくりよ)と呼ばれる妖たちの棲む世界へのゲートを護り、
そこから現れる不法な妖を取り締まるという仕事をこなしている弾正府。
その道のエキスパートの意見を聞くべきだと思うし、そこのTOPは私と同じ17歳の女の子。
興味からだとしても、一度は会ってみたいと思っていた。
「今までは武家政権の監視の目もあるので遠慮していたんだが…。う~~ん」
「そう、結繪と音音に会うといい」
と瑞葉が切り出した。
「わかった、会う」
かわいい瑞葉がそう言うなら、万難を排してでも会おう。
そんなわけで、3日後の火曜日に弾正府へお忍びで出かけることになった。

その4につづく
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moe

イナヅマ・ラモーンさん こんばんは。
nice! ありがとうございます。
by moe (2010-11-14 00:22) 

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