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「二楽亭へようこそ」 その45 第6話「-暗闘-青木ヶ原樹海」第3章 その1 [小説]

第3章

遠足当日。
私たちは、夜8時に西御門学園からバスに乗りこんだ。
「いってらっしゃいませ~♪」
葛葉ねえさまと静葉ねえさまが、
正面玄関の前で手を振っている。
最近の葛葉ねえさまと静葉ねえさまは
この前、弾正府が極東教会の連中に襲撃されたとき、
霊力をずいぶん使ったのか、
最近は寝ているコトが多い。
そんなわけで、今回遠足には同行せず、
二楽亭内でお休みしてもらうことにしたの。
「今日は二狼にいさまたちもいますし、
お酒でも飲んでゆっくり休んでください」
というわけでふたりの大好きな清酒<九尾狐>も差し入れておいた。
sizu.JPG
早く元気になってくれると嬉しいんだけど…。
しかしなんでまたこんな時間から遠足なのかというと
当然音音のせいで…。
やはりというかさすがというか、
この遠足について、ムチャクチャ手を回していた音音。
理事会に根回し、富士登山の了承を取り付けて乗り込んだ職員会議で、
「ご来光を見ずしてなんの富士登山か!」
と演説した結果、
生徒全員、徹夜での富士登山を
享受させていただくことになったわけ。
今日だって、普通に授業や部活もあったので、
運動部の連中なんかは、バスが発車したとたんに
いびきをかいて眠り込んじゃったし…。
私の真後ろに座っている幼馴染の三狼も
学生服の上着をかけて熟睡してる。
バスの中でのリクリエーションが期待出来ない今、
私も登山に備えて眠りたいんだけど、
「ニニギノミコトの求愛されたコノハナノサクヤビメは
一夜で妊娠したのですわ! まさに運命の恋ですの!
でもでも、ニニギノミコトは
自分の子供じゃないと疑ったのですよ。
アンビリーバブルですわ!
それを晴らすため、コノハナヒクヤビメは
自ら産屋に火を放ってその中で……」
という具合に、隣の座席の音音がムチャクチャ興奮していて
眠らせてくれそうもない…。
平塚から北上していたバスは、厚木から東名高速に乗り、
御殿場インターで降り、一般道へ入った。
音音の話に相づちをうちながら
適当流して聞いていたら、
一瞬嫌な気配を感じて身構える。
その直後、バスがクラクションを鳴らしながら急停車した。

第3章その2につづく
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